東京都内で家賃を滞納したI氏は、ある日突然、保証会社に部屋の中の冷蔵庫や洗濯機、洋服から預金通帳、カード、印鑑登録証、実印まで一切合財を持ち去られた上、ペットの犬、ネコまでいなくなり、カギは交換されていた。ペットは動物愛護センターへ、家財道具は焼却処分したという。そんなことが法的に許されるのか。一夜にして家を失い、駐車場の車のなかで寝泊りする境遇に追い込まれたI氏は今年2月、ついに訴訟を起こし、現在、係争中だ(訴状は記事末尾からダウンロード可)。法的に、入居者が追い出されるのは、裁判所が強制執行で退去を命じた場合のみのはず。違法な“追い出し屋”の実態を取材した。
【Digest】
◇部屋に勝手に侵入する保証会社ヴェスタの社員
◇家財を焼却処分、犬・ネコも…
◇「いきなり家がなくなり被災者と一緒」
◇質問すると「営業妨害です!」ヴェスタ社員
◇部屋に勝手に侵入する保証会社ヴェスタの社員
「追い出し屋」といって、家賃を滞納した居住者を、ある日、突然、追い出す業者がいるのをご存知だろうか。「居住は人権」という視点でみれば、そういう業者が存在していること自体、この国の住宅後進国ぶりを物語ってあまりある。
そこで、実態を取材すべく調べたところ、「全国追い出し屋対策会議」という弁護士中心の組織があった。さっそくコンタクトを取ったところ、追い出し被害に遭った人物が、取材に応じてくれるという。
追い出しにあったと訴えるのは、東京都足立区在住のI氏(男性、37歳)。I氏は16歳から解体やリフォームの改修工事の作業に従事し、30過ぎで一人親方として独立。順調に仕事を続けながら、2009年7月頃、35歳の時に足立区入谷にあるマンションに引っ越した。物件は敷金、礼金のない『ゼロゼロ物件』、賃料は月額7万9千円だった。
この賃貸マンションの契約窓口となった管理会社は、足立区竹の塚にある「インターナショナル岩田企画」(以下、岩田企画)という業者で、ジャスダック上場のスターツコーポレーションが展開する「ピタットハウス」のフランチャイジーである。ピタットハウスといえば水野真紀のCMでも有名で、全国400店もフランチャイズ展開しているが、CMにだまされてはいけない。