30 10月 07

〇それから大反響だったのが、明治大学教授の加藤徹先生の発表でした。昨年、『貝と羊の中国人』というムチャクチャ面白い本を書いた人ですが、本当は中国の京劇を研究している方です。その加藤先生の発表は、「日本マンガに見る台湾の位置付け」でありまして、それによると「日本人がピンチに陥ったとき、台湾が最後の味方となってくれて、そこから主人公が反撃に転じる」というパターンがあるのだそうです。『ゴルゴ13~ロックフォードの野望』『天より高く』『エンジェルハート』『太陽の黙示録』などの例があるとのこと。

〇思えば国際社会の中で、孤立しながらも健気に生きている台湾という国は、ともすれば「世界の中でここだけは違う」という盲点のような存在です。同じく世界で孤立しがちな日本としては、そういう台湾の姿がまぶしく、カッコよく見えることがある。対日感情の良さも知られているので、なんとなく「ここだけは味方になってくれる」というイメージが再生産されて、今日の「マンガ文化」の文法(コード)のひとつになっているというのは、面白い指摘だと思いました。

かんべえの不規則発言