— 「亀井モラトリアム」の行き着く先は? - Baatarismの溜息通信ただ、ここで気になるのが、今回の返済猶予問題をきっかけとして、再び政策金融機関(政府系金融機関)の強化が図られるのではないかということです。
かつて小泉政権で構造改革が行われたとき、一番官僚の抵抗が強かったのは、郵政民営化ではなく政策金融改革でした。この改革では8つあった政策金融機関を1つにして民営化しようとしましたが、結局商工組合中央金庫と日本政策投資銀行を民営化して、残りの政策金融機関は日本政策金融公庫に統合されました。しかし、その後は権限や天下り先を奪われることを恐れた官僚の抵抗や、経済危機で公的金融が必要だという財務省や政治家などの主張もあり、民営化の方針は怪しくなってきています。
このような流れの中で今回の騒動を考えると、財務省はこの騒動を奇貨として、さらなる政策金融機関の強化を狙ってくるのではないかという気がします。つまり小泉改革で奪われたものを取り戻そうと言うわけです。*2
そして、政策金融機関を強化するということは、その資金の出所である郵便貯金の民営化にブレーキをかけることにもなり、郵政民営化の見直しにも繋がるわけですから、亀井大臣にとっても悪い話ではないでしょう。
今回の話が亀井大臣と財務省による出来レースであるとまでは言いませんが、政策金融改革の否定が両者の共通の利益となるという視点は、今回の返済猶予問題の落としどころを考える上で押さえておいた方が良いと思います。